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円錐角膜の治療方法

円錐角膜の治療方法

円錐角膜の治療法としては、ハードコンタクトレンズの処方が一般的です。

ただし、ハードコンタクトレンズの処方は、あくまでも視力の矯正を目的としていますので、円錐角膜の進行を止めるものではありません。

また、コンタクトレンズの装用が、逆効果になる場合もありますので、眼科専門医に相談しながら経過を観察していく必要があります。

かつては、進行を抑える有効な治療法がなかった円錐角膜ですが、最近では角膜クロスリンキングや角膜リングといった進行を抑える治療法も登場し、円錐角膜の治療ができるようになりました。

 

〇ピギーバック

円錐角膜が進行すると、角膜の薄くなった部分とコンタクトレンズが擦れることで、強い痛みが生じることがあります。

この場合は、角膜とハードレンズの間にソフトレンズを挟むピギーバックという処方方法があります。

 

〇円錐角膜専用のハードコンタクトレンズ

最近では、レンズの内側を角膜の形状に合わせた円錐角膜専用のコンタクトレンズも登場しています。

ただし、あくまでも視力の矯正が目的となりますので、完全に円錐角膜の進行を止めることは期待できません。

 

〇角膜クロスリンキング治療

角膜クロスリンキング治療は、円錐角膜の進行を抑える治療法として期待されている治療法のひとつです。

角膜にリボフラビン(ビタミンB2)を点眼しながら安全な波長の紫外線をあてることによって、角膜を構成するコラーゲン線維の結びつきを強くする効果があり、円錐角膜の進行を抑えることが期待できます。

すでに海外では、円錐角膜の有効な治療法として行われていますが、国内ではまだまだ治療が受けられる施設が限られているのが現状です。

 

〇角膜リング

角膜リングは、半弓状の薄いプレートを角膜に挿入することで、円錐角膜によって突出した角膜形状を矯正する骨組みとなり、角膜強度を向上させる効果があります。

また、突出した角膜形状をフラットに矯正する効果もありますので、円錐角膜によって生じた近視や乱視を軽減する効果も期待できます。

角膜形状が矯正されると、困難であったコンタクトレンズの装用も可能となり、視力矯正の選択肢も広がります。

近年では、レーザーで手術ができるようになり、手術の精度も向上していますので、円錐角膜の治療法として注目されています。

日本国内では、角膜リングを受けられる施設が限られていますが、角膜移植という最終手段を回避することができる治療法として期待されています。

円錐角膜の視力矯正

円錐角膜の視力矯正

円錐角膜は、乱視が発生して視力の矯正が必要となります。

初期の段階ではメガネやソフトコンタクトレンズでも視力の矯正は可能ですが、症状が進行するとハードコンタクトレンズによる視力矯正が必要となります。

しかし、さらに症状が進行した場合、薄くなった角膜とハードコンタクトレンズが擦れ、強い痛みが生じることがあり、レンズの装用ができなくなることもあります。

最終的には、角膜移植しか治療の選択肢は無くなりますので、その前に適切な治療を受けることが大切です。実際に、円錐角膜は角膜移植に至る眼疾患の第1位にランクされています。

 

〇視力矯正手術

代表的な視力矯正手術としてはレーシックが有名ですが、円錐角膜と診断された場合は、

レーザーで角膜を削って視力を矯正するレーシックやラゼックは受けることができません。

仮に、円錐角膜の人がレーシックなどの視力矯正手術を受けた場合、さらに角膜が薄くなって円錐角膜の進行を促進してしまう危険性がありますので、レーザーによる視力矯正手術は受けることができません。

 

〇円錐角膜でも受けられるフェイキックIOL

目の中にレンズを挿入して視力を回復させるフェイキック手術は、角膜を削らずに視力を矯正できるため、円錐角膜と診断された方でも手術が適応となる場合があります。

フェイキック手術は、手術後に問題が起きたとしてもレンズを取り除いてしまえば元の状態に戻すことができる可逆性の手術です。

ただし、すべての円錐角膜に対応できるわけではありません。

フェイキック手術で矯正できるのは、メガネで矯正できる範囲までが限界となります。

円錐角膜の診断

円錐角膜の診断

円錐角膜の初期では、乱視と診断されることがあります。

使用中のコンタクトレンズが外れやすくなったり、レンズの度数が頻繁に合わなくなるといったことで、ようやく円錐角膜と診断されることも少なくありません。

そのため、眼科を受診して詳しい検査を受けた時には、すでに円錐角膜が進行していることがあります。

現在は、角膜の歪みを測定できる角膜形状解析装置や角膜の厚さを測定できるパキメーターなどが登場していますので、初期の円錐角膜も診断できるようになりました。

しかし、日本国内では角膜形状解析装置やパキメーターの普及が充分ではないため、まだまだ正確な診断ができる施設も限られています。

円錐角膜について

円錐角膜について

円錐角膜は、角膜(黒目)に起こる非炎症性変性疾患で、角膜の薄くなった部分が眼圧に耐え切れずに円錐状に突出してくる進行性の眼疾患です。

多くは両眼に発症しますが、症状には左右差があります。

円錐角膜の有病率は、1000人から2000人に1人程度と推定されていますが、病気の進行には個人差があり、数ヶ月で進行する場合もあれば、何年もかけて徐々に進行する場合もあります。10代から20代の思春期に発症することが多く、一般的には30歳を過ぎた頃から進行が緩やかになると言われていましたが、最近になって40歳を過ぎても進行することが解ってきました。

 

〇円錐角膜の原因

円錐角膜は、遺伝が原因ではないかと言われています。また、アトピー性疾患を併発しているケースも見られることから、目を擦ることによる刺激が関係しているという見解や、多くが思春期から第二次成長期に発症することから性ホルモンが関係しているという説もあります。

今のところ、明確な原因は解明されていませんが、遺伝的要因と環境的要因が

関連していると考えられています。

 

〇円錐角膜の症状

円錐角膜は、角膜が前方に突出してくるため、「物が二重に見える」「物が歪んで見える」といった症状が現れますが、初期の段階では乱視と診断されることもあります。

症状が軽いうちは、メガネやコンタクトレンズで視力を矯正することができますが、進行して角膜の突出が強くなると、コンタクトレンズが外れやすくなります。

また、症状が進行すると、角膜の薄くなった部分とコンタクトレンズが擦れることで、強い痛みが生じることがあります。

コンタクトレンズによる視力の矯正ができなくなり、円錐角膜の症状が重篤になると治療法の選択肢は角膜移植しかありません。